去る平成28年11月24日、高岡文化ホールで、(一社)富山県労働基準協会高岡支部労災部会主催の衛生責任者等研修会が開かれました。毎年行われており、同支部所属組合員企業の衛生管理者や事業主の方々が受講される研修です。私は、2時間の講習のうち、1時間半をいただき、メンタルヘルスに関する近時の裁判例についてご紹介いたしました。当日は160名の方にお集まりいただきました。メンタルヘルスに関する裁判例については、具体的な事実を把握することが重要ですので、できるだけ裁判例の全文に当たらないと見えてこない事実関係を中心にご紹介しました。受講者の方にご理解いただけたか不安ですが、少しでも実務の参考になれば幸いです。ご参加いただいた皆様はご苦労さまでした。
多職種による見える事例検討会
5/26(木),高岡市において,医療・福祉・法律関係者による「見える事例検討会」に参加してきました。この検討会は,イギリスの教育者トニー・プザンが開発した「マインドマップ」を応用して,医療・福祉・法律関係者が他職種で事例を俯瞰的に見ることで,支援困難な要因に対する解決の糸口が見えてくるというものだそうです。2005年に八森淳医師と大友路子社会福祉士が日本で紹介されてから,全国的に波及しており,高岡では今回は2回目の実施とのことでした。
私はこのような会は初めてでしたが,知人の弁護士のお誘いで参加してきました。
高齢男性と,その身の回りの世話に関わっている兄及び甥。男性は認知行動に問題があるということで,精神科での治療も必要な状況のようですが,本人や家族が積極的ではない。問題行動を起こしてしまうので,通常の認知症デイサービスの利用も困難,なお糖尿病での治療を受けているという事例でした。
この事例を巡って,医師,社会福祉士,薬剤師,地域包括支援センター職員らが自身の専門分野からの知見に基づき,また時には一般人としての感覚から,様々な意見を交わしました。
弁護士の参加者に対しては,本人が自宅で一人でいる場合の法的問題点について(監禁,高齢者虐待に当たらないか),精神科への入院に関する後見人の選任方法についてなどが,医療関係者からの質問で出ていました。
非常に内容の濃い2時間であり,このような問題事例に真摯に向き合っておられる医療・福祉関係者の方々の熱意に感銘を受けました。
我々弁護士としてもこのような相談は日常的に受ける相談であり,医療・福祉側からのアプローチの方法を知り,連携していくことの重要性を再認識させられました。
育英会の行事
学部時代お世話になっていた三谷育英会の姉妹財団・三谷研究開発支援財団の10周年記念行事に参加してきました。
私が学部時代にはなかった財団ですが、石川県内の5大学での行われる研究開発に対し、年10件程度、合計1000万円程度の資金援助を行っておられるそうです。
式典後には、立川志の輔師匠の落語もありました。
3年ほど前にてるてる亭に聞きに行ったときは、体調に不安があることをお話されていましたが、今日も1時間以上すらすらとお話され、まだまだ健在ぶりを印象付けられました。
なお、三谷育英会は、北陸地区出身者・北陸地区内の高校及び大学の在学者に対して給付型の奨学金を支給しておられる育英会です。
振り込みではなく、手渡しであるところが特徴です。私も毎月東京都中央区にあるオフィスに出向いて受け取っていました。
そのとき、最近はどうだ、などと担当の方から様子を聞かれていたことを思い出します。
そのほかにも、テーブルマナー講座を兼ねてホテルで洋食や中華料理を食べたり、オペラ観劇の会、関連会社のニッコーの陶器工場を見学したりなど、本当に色々と奨学生によくして下さいました。
日本はアメリカなどと比べて奨学金制度が乏しいと言われていますが、貧富の差が学業の成果の差となって現れないよう、このような給付型奨学金のより一層の充実が望まれるところです。
夏期研修in福井
毎年この時期恒例の中部弁護士会連合会・夏期研修に参加してきました。
今年の会場は福井です。ホテルフジタというホテルのうち、宿泊施設を除く部分(宴会場や結婚式場)は、近隣のユアーズホテルが事業を譲り受けたとのことで、ホテルフジタの中にユアーズホテルの経営部分(グランユアーズ)があり、そこで行われました。デパートとかでは専門店部分と直営店部分が分離しているのをよく見かけますが、ホテルでこの形式は初めてだったので、ちょっと戸惑いました。また、このホテルは隣の神社と構造上一体化しているのが面白いホテルでした。
肝心の研修の内容はというと、弁護士会照会やセクハラ・パワハラ、子の奪い合い紛争、交通事故と幅広く、我々一般事件を扱う弁護士が広く扱っている事件が題材でしたので、非常にためになりました。
ところで、この福井市ですが、路面電車が郊外まで延びています。市街地では徐行運転ですが、郊外に出ると突如スピードを上げます。富山市の目指すコンパクトシティですが、町の規模からすると福井も結構なコンパクトシティではないかと思います。
富山県青年議会に参加します
青年議会とは、県内の青年団体や教育委員会などから推薦を受けた県内在住の18歳から40歳までの40人で構成された青年議員が、県政の現状や課題を学び、10月30日の県議会本会議において知事などに対して若者の視点から見た提言や質問を行うことを通して、民主政治や地方自治への理解を深めるものとされています。1957年から始まり、今年で59回目となります。青年議員は、実際の県議会と同じ経営企画、教育警務、厚生環境、経済建設、農林水産の5委員会に配属されますが、私は厚生環境委員会に配属されました。7月6日の第1回合同学習会からすでに青年議員としての活動は始まっていますが、折角の機会なので、普段触れることの少ない地域資源や環境保全、地域医療や福祉などに関する諸問題に取り組み、県政に対する見識を深められるように努めたいと思います。
KIROKU
TSTさんの番組「KIROKU」で取り上げてもらいました。
ケーブルテレビとはいえ、取材を受けるのは初めてなので、なかなか緊張しました。
観葉植物入れ替え
最近このブログの更新をサボってますが。久々に他愛のないことでも書きます。
開業のときに友人数名から贈ってもらったホンコンカポックが、日差しと蛍光灯の方向に向かって斜めに伸びていくので、切ってもらいました。
それと同時に、今度は曲がらずまっすぐ伸びる植物を入れたいと思い、パキラを置くことにしました。
入れ替えてみると斑入りで葉の量が多いカポックは、ずいぶん華やかな印象だったんだなと気付きます。
散髪したみたいにスッキリしました。
となみ夜高祭り
となみ夜高まつりに行ってきました。
今年は初日が雨模様だったため、2日目はどうか心配でしたが、見事に晴れました。
突き合わせはさすがの迫力です。何回か見ていると、一度行燈がぶつかり合ってからは膠着状態が続く事が多いですが、双方綱引きのように凄い力で縄を引っ張ったり、後ろから押したりしているのが、近くで見ているとよくわかります。
行燈の制作に数カ月かけておられるわけですが、これだけ立派なものをこの日に壊してしまうというのももったいない気はします。砺波地方各所で行われている行事だけに、住民の皆さまの努力には頭が下がります。
城端曳山祭
通り沿いの民家に招かれて庵唄を聴く、「所望」を受けてきました。
砺波地方は荒々しさが魅力の夜高が有名ですが、この曳山は都の風情を思わせる静かな神事で、また趣があって良いものでした。
写真は庵唄の短冊で、演奏を聴く前に各町の方から渡されるものです。
近くの民家では、観光客向けの所望もやっていました。ガイドさんの解説も聞けて昼食付きだそうで、家の中には沢山の観光客の方が入っておられました。
あいにくの雨で山車はビニールシートに覆われた状態でしたが、雰囲気は十分に味わえました。
このお祭りは昔5月14,15日にあったそうですが、山車の担い手の確保のために5月の連休に変わったそうです。
他にもそういった祭りはいくつかあるようで、気づいたら連休中各地がお祭りが行われている状態です。
もちろん遠出もいいですが、近場でも見物が沢山あるので、地元で過ごす連休もいいかもしれませんね。
いいことしたい委員会
以前このブログでも取り上げた高校時代からの友人・中島基樹君の個展に行ってきました。
改めてご紹介しますと、彼は大学2年生のときに突然倒れ、遷延性意識障害となり、以後は自分の意思を表明する手段がなく、外部とのコミュニケーションの取れない状態が続いてきたのですが、近年になってから、國學院大學の柴田保之教授の力により自分の意思を表現する手段を取り戻したのです。
その彼が、意識を取り戻した後、お母さんに手を添えてもらって描いた絵を展示したのが今回の個展です。
4月18日金曜日から4月20日日曜日まで開かれていますが、初日は200人を超える方がいらっしゃったそうで、運営していた友人も大変だったと言っていました。新聞やテレビでも事前告知もなされましたし、以前からメディアでの露出も増えていたために、注目されていた結果ですね。
僕も彼の絵をまとめて見たことはなかったのですが、今日展示された作品を見ると、思った以上に表現豊かに描かれていたことに感銘を受けました。高校生のときから優れた美的センスを持ち、ファッションでも個性を発揮していた彼ですから、表現手段を取り戻した以上、その個性を発揮して絵を描くことはひょっとするとたやすいことだったのかもしれません。
今回のイベント、主催は「いいことしたい委員会」となっています。
これは、中島君が言葉を取り戻してからよく「いいことをしたい」と言っているのを捉えて、彼の支援者が、彼のいう「いいこと」をするために設置した委員会だということです。今回のイベントは、彼にとって「いいこと」になったのでしょう。
具体的にどのように「いい」ことなのかについて表現を豊かにするには、今後の彼の回復を待つ必要があるのでしょうが、少なくとも彼の周囲に集まった人達の表情を見ていると、彼の存在が「いいこと」になっているのは間違いなさそうです。