東日本大震災から2年経ちました。テレビや新聞では色々と特集をやっていましたが、復興への道は遠いという印象でした。
私個人は2年前の8月、中弁連の一員として、もう一人の弁護士と岩手弁護士会の法律相談の視察のために現地に行ってきました。陸前高田市の米崎中学校での法律相談でしたが、その日の相談はありませんでした。ただ、岩手弁護士会の弁護士の方からは、震災直後の状況についてお話をお聞きできました。被災直後の方は、とにかくなにを相談してよいのかさえ定まっていない、とにかく何とかしてほしい、という状況であったそうです。米崎中学校のグランドには仮設住宅が所狭しと設けられていました。仮設住宅の人達は驚くほど出入りを控えていました。
陸前高田市のほか、我々は大槌町、大船渡市、気仙沼市、釜石市なども視察しました。そのなかでも陸前高田市が一番被害が大きかったようで、カーナビに表示される市街地には、何もありませんでした。がれきも既にブルドーザーで集められ、ただの平野と化していました。この状況からまちづくりを始めるのには、理屈抜きで長い年月がかかると思います。日本国民全体で共有すべき問題でしょう。